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こんにちは。ワンダーホームの奥地です。

前回のコラムで、平屋を2階建てよりも安く建てられるようにするために、廊下や階段などの面積をカットし、コストを抑える方法をお伝えしました。

今回はそれ以外のスペースについて考えていきたいと思います。(前回のコラムはこちら→合理的に考える力を身につける

 

多目的ルーム、寝室について考える

多目的ルームは必要?

2階建てで、かつそれぞれの部屋を全て2階につくるとなると、1階にはリビングダイニングキッチン以外にもう1つ部屋が必要となります。

子供たちが小さいうちは子供たちの荷物置場として機能するし、親御さんが泊まりにきた時には寝所として機能すると考えられるからです。
また、やがて老後を迎え階段を上がるのが億劫になった時にはそこを寝室として使えるからです。

一方で、平屋を建てるとしたら、この多目的ルームをつくらなくても別段問題ないのではないでしょうか。
子供部屋も寝室も収納も全てリビングダイニングキッチンと同じフロアに存在するからです。

つまり子供たちの荷物置き場は自分の部屋でいいし、親御さんが泊まることがあったとしても子供部屋を使ってもらえばいいし、(広々つくるリビングに布団を敷いて寝てもらってもいいですしね)階段が億劫になることもないからです。
収納だって2階建てに比べると必要な場所に充分あるでしょうしね。

そんなわけで、平屋にすればこの「客間」的存在の多目的ルームをカットすることが出来、その分コストがカット出来ます。
この部屋の広さを6帖だと仮定したら価格に換算するとざっと200万円ぐらいですかね。

 

寝室の広さの算出方法

ハウスメーカーの展示場や住宅会社のモデルハウスなどを見学すると、見栄えを考えてか寝室が無闇矢鱈に広くつくられています。
それどころか、寝室に書斎のようなコーナーすら設けられています。

ですが、正味の話をすると寝室に広さは必要ないのではないでしょうか。
寝る寸前までリビングで過ごすでしょうし、起きたらすぐにリビングに行くからです。
要するに、寝室は実質「寝る時」だけしか使わないからです。

また、寝室の近くには必ずといっていいほど大型収納をつくると思いますが、こうする理由は寝室に荷物を置きたくないからではないででしょうか。

今は昔のようにタンスもなければ、お母さん専用の化粧ドレッサーを持ち込む人も少ないでしょう。
かつ、テレビも薄型になったため場所を取らなくなったし、スマホやタブレットがあればそもそも寝室にテレビをつける必要すらありませんしね。

そんなわけで、寝室は必要最低限の広さでつくるのがベターじゃないかと考えている次第です。
具体的には、置くベッドのサイズと個数が分かればそれに見合う広さにするという感じです。

仮にセミダブルベッドを2台並べて置くとしたら、1.2m×2.0mが2台並ぶのでベッドに必要な寸法が2.4m×2.0m。
これを置くのにちょうどいい広さは、3.51m×2.6mの内寸がある6帖という感じです。

もちろん、これでは狭いなーと感じられた方は広げていただくしかないのですが、広げれば当然コストも上がることになるので、それも考慮した上でご判断いただければと思います。

 

子供部屋について考える

子供部屋の位置と広さと数量と

「子供のために」という想いは、家を建てる大きな原動力の一つだと思います。
とはいえ子供は遅かれ早かれ家から出ていくことから、子育て期間中のことだけじゃなく、子供が巣立った後まで考えた上で間取りをつくっておいた方がいいのではないでしょうか。

内装や設備は比較的簡単に変えられますが、使い勝手が悪くなったからといって、間取りの変更をしようとしてもそう簡単には出来ないですしね。

そんなわけで、子供部屋に関してはそれぞれの想いもあると思いますが、最も合理的に考えた方がいいスペースだというのが個人的な意見です。

 

子供部屋の位置、どこが正解?

まず考えていただきたいことが、子供部屋を2階につくることが本当に正解なのかどうかということです。

子供部屋を2階につくった場合、子供が小さいうち(中学生になるまで)自分の部屋を全くと言っていいほど使うことがないからです。

子供に限らず家族みんな1日の大半を過ごすのはリビングダイニングキッチンだし、子供たちが小さいうちはお母さんの近くから離れないでしょうし、寝るのも親と一緒ですからね。

結果、リビングやダイニングが子供たちのオモチャや服で散乱していくのではないでしょうか。

そして、1階にリビングとは別部屋か、充分な収納が確保出来ていない場合、子供のものを片付ける収納ボックスをリビングに置かざるを得なくなり、生活感があふれてしまう上、狭苦しく掃除もしにくいリビングになってしまうのではないでしょうか。

以上のようなことが想定されることから、子供部屋の位置を最初から2階に指定してしまうのはどうかと考えている次第です。

子供部屋を1階につくっておけば、自分の荷物は全て自分の部屋に片付けられるでしょうし、親御さんが泊まりに来た時なんかもここを使ってもらえますね。
やがて子供たちが出て行った後も何かと使い勝手がいいはずです。

要するに、子供部屋は2階よりも1階につくっておいた方が使える幅が大なり小なり広がるだろうし、ライフスタイルの変化に応じて使い分けがしやすい、というわけです。

 

コストに直結する子供部屋の広さと数量

続いて考えていただきたいことが、「広さ」と「数」についてです。

広さに関しては、寝室同様何を置く予定なのか?から算出するのでいいのではないでしょうか。

仮に部屋とは別でクローゼットがあり、置くものがシングルベッドと机だけであれば、内寸で2.6m×2.6mある4.5帖という広さで充分だと思います。

ハウスメーカーの住宅展示場や住宅会社のモデルハウスなどは、6帖でつくっている場合が多いのですが、たとえ思春期を迎えたとしても部屋に篭りっきりにならずに、寝る寸前までリビングで一緒に過ごすことが多いのであれば、子供に関してはそんなに広くつくる必要はなく「自分の部屋がある」ということだけで充分だという認識でいいと思います。

前述でも申し上げましたが、遅かれ早かれ子供は家を出ていくでしょうし、その後の利用用途を考えてみても、4.5帖もあれば充分でしょうしね。

数に関しても、必ずしも子供の人数に合わせて、つくる(つくっておく)必要はないかもしれません。

子供が自分の部屋を使い出すのは中学生になってからの可能性が高いし、高校卒業と同時に家を出ていくとしたら1人で部屋を使う期間は最大6年なので、兄弟姉妹の年齢差によっては使う時期が被らない可能性もあるからです。

そんなわけで、子供部屋を必ずしも人数分つくる必要はないし、どう考えてもつくらないといけないとしても4.5帖という広さのまま増やすのではなく、3.75帖とか3帖という広さにすることを検討した方がいいのではないかと考えています。
面積を広げれば広げるほど確実に家のコストは上がっていってしまいますしね。

 

まとめ

いかがでしたか?
もちろん、寝室も子供部屋も予算的にゆとりがあるのであれば、全然広げていただいても問題ないので、この意見も参考にしていただきつつ考えてみていただければと思います。

では、次は「収納」についてお伝えしていきたいと思います。

この記事が皆様のお役に立てば幸いです。

 

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この記事を書いたスタッフ

住宅コンサルタント

奥地 寛太

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