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2024.12.05家づくりについて
2024.11.22
面積の鍵を握る「収納」
こんにちは。ワンダーホームの田口です。
「収納はたくさん欲しい」と家を建てる誰もがお考えになりますが、かといって床面積を増やせば、それはコストアップに直結するため、安易に床面積を増やすという手段を選択すべきではありません。
また、床面積を増やすにしても、利便性の良さから人気が高い「回遊動線」をつくってしまうと、本来の収納力を半減させる可能性があるため、その良し悪しを理解しておくことも大事な要素となってきます。
そんなわけで、ここからはコストを上げることなくよりたくさんの収納をつくる方法についてお伝えしていきたいと思います。
いわば、この知識は図面を読み解く力でもありますので、間取りを描いてもらうまでにぜひ身に付けておいていただくといいと思います。
収納の考え方
「床面積」ではなく「壁面積」
まず、収納を考える上で必ず知っておいた方がいいことが、収納の分量は「床面積」ではなく「壁面積」で考えないといけないということです。
例えば、間口91cm×奥行き91cmの収納と間口182cm×奥行き45.5cmの収納は床面積は全く同じであるものの、棚の枚数が同じだとしたら、単純に物が置ける量が2倍違います。
間口の広さが違うからです。
もちろん、間口が91cmの収納は間口は半分であるものの、奥行きが2倍あることから奥に詰めて物を置くようにすれば、間口1m82cmの収納と同じだけモノが置けるということになります。
しかし、その収納は確実に使いにくいのではないでしょうか。
奥のものを取り出すためにいちいち手前のモノを取り出さないといけないし、再び元の位置に戻す時も一手間作業が増えることになるからです。
かつ、奥には滅多に取り出さないモノを置くようになると思いますが、結果、奥にあるモノを忘れてしまい滅多に使わないモノなのにまた同じモノを買うことになり、どんどん家の中にモノが蓄積されていく…という悪循環を産む原因となるのではないでしょうか。
ゆえに、単純に床面積を広げるのではなくいかに壁面を有効活用出来るかまで考えながら収納はつくるべきだというわけですね。
なんといっても収納で最も大切なことは、「いかに管理がしやすいのか」ですからね。
とりわけ、リビング周辺は細々したモノが多くなることから、管理がしやすい収納をつくっておかないとそれが散らかる原因につながるし、ストレスの原因にもなりますしね。
行き過ぎた利便性
家の中をグルグルと回れる「回遊動線」は利便性がアップすることから非常に人気があるのですが、実は「収納量が低下する」という大きなデメリットを秘めています。
通り抜け動線にするということは「=収納の壁が減る」ということだからです。
例えば、3帖のウォークインクローゼットをつくったとして、この収納を通り抜け出来ないどん詰まりの収納にした場合、合計約5.5m分の壁を利用することが出来るのですが、この部屋を通り抜け出来るようにしたら、使える壁の量が半分以下の2.6mにまで減ってしまいます。
廊下をつくることによって2方向の壁が使えなくなるからです。
そしてその結果、いざ暮らし出してみると思っていたよりもモノが収まらず困った、という状況に陥ってしまい、それでは片付かないからと結局、通り道にモノを置いてしまい通り抜け出来なくなってしまうなんてことも決して珍しい話ではないと思います。
そんなわけで、過度な最短動線を追求する必要もないのではと思っている次第です。
まとめ
というわけなので、間取りを見る時には「いかに壁を有効活用出来ているか?」を見るようにしていただければと思います。
この図面の見方が出来るようになれば、「収納が足りないかも?」という不安を払拭しやすくなり、結果余計なコストを払う必要がなくなるし、いざ暮らし出してみたら全く収納が足りなかったなんていう事態を引き起こすことも間違いなくなくなるはずですから。
この記事が皆さまのお役に立てば幸いです。
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